全流協・森会長、ダブル連結トラックの本州広域への運行拡大に強い意欲

全流協・森会長、ダブル連結トラックの本州広域への運行拡大に強い意欲

関東~関西の共同運行「おおむね想定通りの成果」と評価

特積み運送事業者らが参加している全国物流ネットワーク協会(全流協)の森日出男会長(ヤマト運輸会長)は1月15日、東京都内で開いた賀詞交歓会の冒頭にあいさつした。

森会長は全流協に加盟している大手物流企業4社が1台で2倍の荷物を運ぶことができる「ダブル連結トラック」を2019年から関東~関西間の幹線共同輸送に投入しているのに関連し、業務効率を改善してドライバー不足を補うため、同トラックを本州の東北~九州間の広域にわたる長距離輸送に広げていくことに強い意欲を見せた。


あいさつする森会長

森会長は加盟4社による同トラックの共同運行開始から約1年が経過したのを踏まえ、夜間の高速SA・PAでの駐車場所確保といった課題はあるものの、これまで交通事故が発生しておらず、温室効果ガスの排出量が4割弱削減されるなどの効果が見られると指摘。「おおむね想定通りの成果が出ている」と評価した。

その上で、国土交通省が19年8月に同トラックの走行可能なルートを岩手~福岡間の主要高速道路に拡大したことに触れ、「協会の各社と研究会で勉強しながら、東北から九州までのさらに効率良い輸送を手掛けていきたい」と強調した。

また、物流センターへのトラック予約受付システム導入に関するガイドライン(指針)を全流協として初めて作成したことを踏まえ、20年は同システム活用を一層後押ししていく姿勢を見せた。

(藤原秀行)

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