スタートアップのアメーバエナジー、21年の実用化目指す
階段や段差を超えて荷物を運ぶソフトロボットの開発を手掛けるスタートアップ企業のAmoeba Energy(アメーバエナジー、神奈川県藤沢市)は1月30日、宅配の荷物を購入者自宅の玄関先などに届ける「置き配」をソフトロボットで手掛ける実証実験を、同県相模原市の「さがみロボット産業特区プレ実証フィールド」で行った。
実験には日本郵便も協力。同社の配達員が集合住宅を想定した建物の1階入り口でソフトロボット「Amoeba GO-1」に荷物を入れると、ロボットが階段を自動で上り廊下を走行、対象の住戸の玄関ドア前に荷物を連続して置いていくことに成功した。
ソフトロボットは段差の形状に合わせて自在に形を変えられる柔らかい素材をクローラー(無限軌道)に使用しているため、段差を乗り越えて走行可能となっている。AI(人工知能)を活用して自律走行もできる。
アメーバエナジーは2019年12月にも同県藤沢市の市営住宅で、高齢の住民を対象に同様のソフトロボットで荷物配送とごみ捨てを代わりに行う実証実験を展開した。同社は再配達解消への貢献に向け、2021年の実用化を目指している。
「Amoeba Go-1」が階段を上るイメージ(アメーバエナジー提供)
(藤原秀行)