グループで300億円、飲食店宅配代行サービス強化狙う
LINEと飲食店宅配代行大手の出前館は3月26日、資本業務提携契約を締結したと発表した。
LINEグループが出前館の第三者割当増資を引き受け、300億円を出資。持ち株比率がLINEグループで6割に上昇し、実質的な子会社とする。増資の手続きは今年5月に完了する計画。
双方が連携を強化し、LINEはアプリで飲食店の出前を頼めるサービスを拡大、グループの成長につなげていきたい考え。出前館はウーバーなどとの競争激化のあおりで収益が悪化しているため、LINEグループの力を借りて経営の立て直しを図る。
LINEは2016年に出前館の株式を取得、19年8月末時点で21・69%を保有しており、持分法適用会社となっている。LINEと、同社親会社の韓国ネイバーグループとLINEが共同設立するファンドがそれぞれ150億円ずつ出前館に出資する。
出資と併せて、LINEから役員2人を出前館に派遣。LINEでデリバリー事業を担う藤井英雄執行役員が6月開催予定の臨時株主総会を経て出前館の新社長に就任する。中村利江社長は代表権のある会長に就く予定。
(藤原秀行)※写真はイメージ