4月20日~5月6日、感染拡大防止で異例の措置
東芝は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、本社や工場など国内の全拠点で原則として4月20日から5月6日の間、休業とする方針を決めた。グループの全従業員約7万6000人が対象。人が密集するエリアへの外出を抑えるのが狙い。
同社は現在、製造ラインなどを除いて原則在宅勤務を指示している。4月20日以降は、発電所や鉄道、エレベーターの保守点検など社会インフラに関連する部門に限定して営業を続け、それ以外の部門は休業とする。
同社は大型連休の期間はもともと休日と設定しており、実際には7日間の臨時休業を追加する形となる。東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせて予定していた休日を振り替えるなどして対応するという。
政府は感染拡大防止のため、緊急事態宣言を発令した7都府県の事業者に、出勤者を平常時から最低7割減らすよう要請している。感染者が増加している中、東芝はグループの従業員を守るためにも、より踏み込んだ対応が不可欠と判断した。大手メーカーが生産ラインも含めて全社一斉に休業をするのは異例だ。
(藤原秀行)