残る約150件はまだ不明―ロジビズ・オンライン調査
KYBと子会社のカヤバシステムマシナリーによる建物用免震・制振装置の検査データ改ざん問題に関連し、Jリートの主要15銘柄が保有している物流施設全体の約5割が、国の基準などに適合していない装置を使ってはいないと確認されたことが、10月24日までのロジビズ・オンラインの集計で明らかになった。残る施設については、現時点では問題の装置を利用しているかどうか明らかになっていない。
一方、プロロジスリート投資法人は23日、ポートフォリオを構成する1施設で当該の装置を使っていることが判明したと発表した。施設名など詳細には言及していない。
また、大和ハウスリート投資法人も22日、保有している資産1件で同じく当該装置を使用していることが分かったと発表。ただ、資産の具体的な用途については明らかにしておらず、物流施設かどうかは不明。
産業ファンドや野村不動産系、三井不動産系など8銘柄は「不適合免震なし」
ロジビズ・オンラインが物流施設に投資しているJリート15銘柄を確認したところ、23日夜までに産業ファンド投資法人、野村不動産マスターファンド投資法人、三井不動産ロジスティクスパーク投資法人、ラサールロジポート投資法人、伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人、ユナイテッド・アーバン投資法人、オリックス不動産投資法人、福岡リート投資法人の8銘柄が、現時点で保有物件のうち当該の装置を使っているものはないと開示していた。
日本プロロジスリート投資法人と大和ハウスリート投資法人で当該装置の利用が確認された2施設を除くと、全体で約350施設(投資法人が用地のみ所有しているケースもカウントしている)のうち、約58%に相当する200余りの施設で“不適合免震”に該当しないことが確認された。
残る約150件の施設については、投資法人側が状況をまだ開示していない。
(藤原秀行)
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【独自取材】Jリート保有物流施設の7割強が“免震不適合”該当せず