敵対的TOB進めるコロワイドに対抗、8月14日にも発表へ
定食店「大戸屋」を展開している大戸屋ホールディングス(HD)が、生鮮品宅配大手のオイシックス・ラ・大地と業務提携の交渉を進めていることが明らかになった。8月14日にも正式発表する見通し。
大戸屋HDは筆頭株主の外食大手コロワイドと経営方針をめぐって対立、コロワイドから敵対的なTOB(株式公開買い付け)を仕掛けられている。オイシックス・ラ・大地と手を組み、オリジナルの食材セットをオイシックス・ラ・大地の通販サイトで販売することなどを想定。自ら経営改善を進める姿勢を株主の個人投資家らにアピールし、敵対的TOBに歯止めを掛けたい狙いだ。
大戸屋HDは8月13日夜、「現在のところ、当社としては8月14日の臨時取締役会で提携の決議を行う予定」と発表。オイシックス・ラ・大地も同日夜、「業務提携の協議を進めていることは事実」とのコメントを開示した。
コロワイドは現在、大戸屋HD株式の約19%を保有している。今年6月に大戸屋HDが開いた定時株主総会で、コロワイドが経営陣刷新を要求する株主提案を行ったが否決されたため、敵対的TOBで保有比率を51%まで引き上げ、経営への関与を強めることを目指している。
オイシックス・ラ・大地はグループ全体で30万人超の宅配会員を抱えており、大戸屋HDはオイシックス・ラ・大地と商品の共同開発などにも踏み切り、販路を拡大したい考え。
(藤原秀行)