20年度中に実施、離島や山間部での活用目指す
佐川急便は11月4日、ドローン(無人飛行機)を活用した配送の実証実験を2020年度中に行うと正式発表した。
環境省関連の事業に公募、採択されたのを受け、島根県美郷町、香川県土庄町、福井県越前町の3自治体とそれぞれ連携して行う。人口減少が進む離島や山間部でドローンを使って効率的に配送できる体制を構築、宅配サービス維持を図るのが狙い。
実験には空の駅協議会が協力し、ドローンの機体提供や運営はドローン開発などを手掛けるイームズロボティクス(福島市)が担う。佐川の営業所から特定の配送拠点へ荷物をトラックで運んだ後、ドローンで地域の公共施設を中継点として輸送、目的地まで荷物を届ける流れを想定している。操縦は佐川の東京本社(東京都江東区新砂)で遠隔管理し、操縦者から目が届かない遠距離を飛ぶ「目視外飛行」を実施する。
福井では現在開発中の169メガヘルツ帯を活用したドローンを投入し、災害時で一般的な携帯電話のLTE通信回線が途絶しても無事に飛ばせるかどうかを確認する予定。
実験に投入するドローン(以下、いずれも佐川急便提供)
(藤原秀行)