神戸港に接岸、完了には相当の時間が必要か
※写真と動画は12月18日午前に撮影しました
中国から米国に向かう途中、荒天で搭載していたコンテナが太平洋上で大量に流出したオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)運航のコンテナ船「ONE Apus(ワンアーパス)」に残っている貨物の撤去作業が、神戸港で続けられている。
ONEなどによると、ONE Apusは中国広東省深圳の塩田港から米カリフォルニア州のロングビーチ港に向かっていたが、11月末にハワイの北西約1600カイリ(約3000キロメートル)の海域で荒天に遭遇。コンテナ1816本が海に落下したほか、甲板上のコンテナも多くが倒壊、船体も損傷した。
営業航行の継続は困難と判断。事故原因の究明や船体・貨物の検査などのため、12月8日午後から神戸港の六甲アイランド岸壁に接岸している。全ての貨物を撤去し、船舶の損傷状況度合いを調査する見通し。
岸壁周辺の道路からは、コンテナの状態を確認しているとみられる作業員の姿が確認できた。ひしゃげたり横倒しになったりしたコンテナが依然多く残っており、事故時の衝撃の大きさをうかがえた。倒れたり傾いたりしたコンテナは通常のガントリークレーンで持ち上げるのは困難とみられ、作業完了には相当の時間を要しそうだ。
神戸港に接岸しているONE Apus。コンテナが崩れている様子がうかがえる(以下、いずれもクリックで拡大)
(藤原秀行)