一五不動産の業界意識調査、コロナ禍でも需要増見込む
工業用不動産に特化した不動産調査を手掛ける一五不動産情報サービスは2月19日、不動産業界の関係者らを対象として半年ごとに行っている物流施設の不動産市況に関するアンケート調査結果を公表した。
半年後の物流施設の賃料に関する見通しは、「上昇」が前回調査時の2020年7月から21・7ポイントアップの57・5%に達した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響がまだ軽微だった前々回の20年1月時点の48・8%も上回り、08年1月の調査開始以降の最高を記録した。
コロナ禍でもeコマースの需要が伸びていることなどを受け、関係者の間で強気の見方が広まっていることをうかがわせた。直近で最も低かった17年7月の4・9%から上昇基調が続いている。
「横ばい」は前回調査から15・6ポイント下がって41・2%、「下落」も6・1ポイントダウンの1・3%だった。
理由を聞いたところ、eコマースや飲食料品、日用雑貨などの領域で物流施設の需要が見込まれるためとの声が多かった。
調査は1月22~29日にかけて実施、不動産会社や金融機関、物流企業など関係者80人の有効回答が得られた。
半年後の賃料見通しの推移(一五不動産情報サービス資料より引用)
(藤原秀行)