3PLは外販が6割強、全国23カ所にセンター展開
カニ風味かまぼこなど水産練り製品の製造・販売を手掛ける創業80年超の老舗食品メーカーで、グループでチルド物流も展開している紀文食品(登記上本社:東京都中央区銀座、実質的には東京都港区海岸)が4月13日、東京証券取引所の第1部に上場した。
取引初日の同日は終値が1317円で、公開価格(1160円)を13・5%上回った。新規上場で調達する資金は国内外の製造ライン拡充などに投じる計画。
同社は1938年創業の個人商店「山形屋米店」が前身。カニ風味かまぼこやちくわ、はんぺん、中華総菜などを得意とし、全国の5工場と子会社の拠点などで製造しているほか、海外にも商品を供給している。
さらに、食品関連事業の一環として、子会社の紀文フレッシュシステムを軸にロジスティクス事業を展開。チルド物流の3PLサービスや共同配送などを提供している。全国に23の物流センターを構えてロジスティクス事業を運営、3PLサービスの外販比率は65%程度という。
2021年3月期の連結業績は売上高が前期比1・6%減の1005億円、営業利益が26・0%増の34億7100万円、純利益が約2・1倍の20億3900万円を見込む。
(藤原秀行)