インフラ点検など幅広い領域での活用促進目指す
A.L.I. Technologies(A.L.I.)は5月18日、NTTドコモとドローン(無人飛行機)の社会実装に向け、飛行運用業務における連携を開始したと発表した。
A.L.I.が蓄積してきたドローンの安全運行のノウハウと、NTTドコモが展開しているドローンの一元管理システムを組み合わせ、インフラ点検などさまざまなシーンでドローンが使われていく環境整備を図る。
A.L.I.はドローンの産業活用でニーズが強いことに着目し、ドローンを生かしたソリューションや安全飛行を実現できるプラットフォームの開発に注力。ドローンの機体や管制システムの自社開発に加え、点検・測量・農業センシング・空撮といった多様なドローンソリューションを展開している。
併せて、全国に展開している独自の操縦士ネットワークを活用した効率の良い飛行運用で年間1000件以上の飛行実績を積み上げている。さらに、操縦士のランク制を取り入れ、定期的なOJTを行うことで、安全飛行のための作業能力の向上に努め、依頼の要件に応じて最適な操縦士を提供するシステムを確立している。
NTTドコモはドローンを利用する企業向けに、クラウドでの一元管理が可能となるドローンプラットフォーム「docomo sky」やSkydio社のドローンを活用したサービスを提供している。
docomo skyは、フライト計画からデータ管理、データ解析までを一気通貫で行えるのが特徴。ドローンを活用して取得した空撮データを撮影時の位置情報や高度情報とともにインターネット上で一元管理することが可能。また、ビューワーを用いた取得データの円滑な確認や分析レポートの作成も行うことができる。
docomo skyを利用することで、鉄塔を含む高層建造物点検や橋梁点検における業務の効率化や点検品質の平準化、災害対策における遠隔地からの安全かつ迅速な被災状況の確認など、幅広い分野においてドローンを活用することが可能となる。
今回、両社は飛行委託契約を結び、互いのノウハウと技術とリソースを組み合わせて運用業務を行うことを決めた。ドローンの安全な活用と信頼性の向上、飛行業務の全国展開も可能になるとみており、日本でのドローン社会実装のフックとなるよう協力して遂行していく方針だ。
(ロジビズ・オンライン編集部)