【独自取材】三菱商事、ロボット導入支援サービスで新たに中国製高速自動ソーターの取り扱い開始

【独自取材】三菱商事、ロボット導入支援サービスで新たに中国製高速自動ソーターの取り扱い開始

多様な自動化・省人化ニーズに対応、将来はRaaSで提供も視野

三菱商事は、物流現場へのロボット導入支援サービス「Roboware(ロボウェア)」で、新たに中国のロボットメーカーHC Robotics製高速自動ソーター「Omni Sorter(オムニ・ソーター)」の取り扱いを開始した。

同サービスは昨年4月にスタート。インド発祥のロボットベンチャーGreyOrange(グレイオレンジ)製の「Ranger(レンジャー)GTP」(旧名Butler=バトラー=)、中国の新興ロボットメーカー、シリウスロボティクス製の自律走行型ロボット(AMR)「FlexComet(フレックスコメット)」の2種類をレンタルなどで提供している。高速自動ソーターもラインアップに取り入れることで、物流現場の多様な自動化・省人化ニーズに応えていく構えだ。


オムニソーター(ブリッジタウン・エンジニアリングウェブサイトより引用)

三菱商事が5月20日に発表した。ロボウェアでは物流ロボットを顧客の買い切りとレンタルに加え、台数に応じて月額の従量課金制で貸し出す「Robot As A Service(RaaS)」でも提供しているのが特徴。ユーザーが取り扱う荷物量の増減に応じて適切な台数を使える環境を整備し、導入のハードルを下げるのが狙いだ。さらに、ソフトウエアや保守運用、メンテナンスなどにも対応、ロボット導入・運用を包括的にサポートしている。RaaSでの導入実績も増えているという。

オムニ・ソーターは立体型でスペースを効率的に使えるほか、簡素なユニット構造となっているため数日で導入を済ませられるのがメリット。導入により仕分け作業の生産性を3倍程度高められると見込む。仕分けした商品を収める間口のユニット部分はユーザーの希望に応じて自由に増減できる。

当初は買い切りで提供、基本セットは1台2500万円で、間口のユニット部分を1ブロック追加するごとに250万円。導入費用などは別途必要となる。三菱商事は利用状況も見ながら、今後はレンタルやRaaSでの提供を視野に入れていく。ラインアップの拡充も継続的に検討する計画だ。

オムニ・ソーターはマテハン機器を取り扱い、三菱商事とも協力関係にあるブリッジタウン・エンジニアリング(東京都荒川区西尾久)が国内の輸入代理店を務めており、三菱商事と連携して提供する。同社の渡邊博美社長は「今後は現場のニーズも踏まえて、三菱商事さんとも連携しながら独自の自動化機器を開発することにも取り組みたい」と意欲を見せている。

(藤原秀行)

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