政府の21年度「骨太方針」、物流DXや標準化通じたサプライチェーン全体の徹底した最適化を明記

政府の21年度「骨太方針」、物流DXや標準化通じたサプライチェーン全体の徹底した最適化を明記

経済財政諮問会議で原案提示、海上物流の安定性・安全性確保も配慮

政府の経済財政諮問会議(議長・菅義偉首相)は6月9日、首相官邸で会合を開き、来年度予算編成の基本的な方向性を盛り込んだ「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2021」の原案を提示した。

この中で、官民を挙げたデジタル化加速の一環として「物流DX(デジタルトランスフォーメーション)や標準化等を通じて、サプライチェーン全体の徹底した最適化を図る」と明記した。物流DXの具体的な内容については踏み込んで言及していない。

また、経済安全保障の確保に向け、サプライチェーン強靭化の観点から電力やガス、石油、通信、航空、鉄道、海上物流、医療などの重要業種について「必要な対策を講ずるべく分析を進める」と表明。海上輸送の安定性と安全性を守る重要性に配慮する姿勢を明確に打ち出した。ただ、海上物流分野の具体的な対策については詳細を明らかにしていない。

諮問会議は6月中をめどに骨太の方針を正式に取りまとめ、閣議決定する予定。


首相官邸で開かれた諮問会議の会合(首相官邸ホームページより引用)

(藤原秀行)

政策カテゴリの最新記事