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繊維産業にサプライチェーン上で人権侵害ないよう適正管理を訴え

繊維産業にサプライチェーン上で人権侵害ないよう適正管理を訴え

経産省の官民検討会が報告書、業界団体でガイドライン検討へ

経済産業省は7月12日、同省の「繊維産業のサステナビリティに関する検討会」(座長・新宅純二郎東京大大学院経済学研究科教授)が取りまとめた報告書を公表した。

この中で、アパレルメーカーなどの繊維産業は原材料の調達先や製造委託先が児童を働かせたり労働者の賃金を不当に安く抑えていたりするなど、人権上の問題を抱えていないかサプライチェーンの適正運営を確認する「デューデリジェンス」の重要性を提唱。

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「責任あるサプライチェーン管理の実施は、リスク軽減の意味だけでなく、全ての労働者にとって分け隔てなく安心・安全な労働環境を作り出すことにつながり、持続可能な事業活動が可能になる」と強調し、業界を挙げてサプライチェーンの適正運営に関する国際認証取得などの対応を講じるよう訴えた。

また、紡績から縫製に至るまでの各工程で多くの事業者が外国人技能実習生を受け入れているものの、最低賃金・割増賃金の不払いや違法な時間外労働といった法令違反が指摘されていると言及。事業者に是正を求めた。

同検討会は有識者や業界団体幹部、コンサルタントなど8人が委員として参加。経産省が事務局を務め、今年2月から計6回開催してきた。

国連や経済協力開発機構企業(OECD)は企業が結果的に人権侵害行為に加担することにならないよう、サプライチェーンの適正運営を求めるガイドラインを公表している。報告書は中国当局による先住民族の強制労働が疑われている新疆ウイグル自治区の人権侵害問題が欧米諸国で大きな注目を集めていることなどを念頭に、業界全体に行動を強く要望した格好だ。

報告書は、サプライチェーンの適正運営に向け「企業がよりデューデリジェンスに取り組みやすくするためのガイドライン策定などを促していくべきではないか」との見解を表明している。今後、業界団体の日本繊維産業連盟を中心に、ガイドライン取りまとめへ検討作業が本格化するとみられる。

報告書はこのほか、女性の活躍促進やデジタル化、「大量生産・大量消費」から「適量生産・適量供給」への転換などを要望している。

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(藤原秀行)

報告書はコチラから(経産省ホームページ)

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