コンパクトなウォーキータイプ投入、自動で牽引着脱や充電も可能に
ZMPは7月15日、東京都江東区枝川の研究施設「CarriRo(キャリロ)イノベーションセンター」内で開催したメディア向け新技術発表会で、無人フォークリフト「CarriRo Fork(キャリロフォーク)」と物流支援ロボット「CarriRo AD+」の新製品・機能を公表した。
キャリロフォークに関しては、2020年に発売した可搬重量が最大1・4トン、最大揚高約6メートルのリーチタイプに加え、新たによりコンパクトなウォーキータイプを発表。可搬重量は650キログラムで、平置きパレットの積み降ろしができるようにしている。
5年リースで1台当たり月額税別22・6万円とリーチタイプより価格を抑え、ハンドリフト作業の省人化ニーズ獲得も目指す。車重は約1・8トン、高さ約2・2メートルで、低い天井や床荷重の施設内でも使えるよう配慮している。
ウォーキータイプのキャリロフォーク
製品ラインアップ。前列中央は1トン搭載可能なキャリロ
一方、物流支援ロボットのキャリロについては、新機能として、自動で牽引しているかご台車などを着脱したり、稼働中に専用設備を使って自動で充電したりできるようにすることを表明した。前者の機能は今年12月、後者は同11月からキャリロに搭載、出荷する予定。キャリロは今年3月、パレットを自動で整列させる機能も追加しており、より利便性を高める。
ZMPは、クラウドベースのロボット管理システム「ROBO-HI(ロボハイ)」を駆使し、人が介在せずに倉庫・工場内を容易にフルオートメーション化できると説明。今年12月末までの導入を条件として、20台セットにした場合は本体価格を最大35%割り引くキャンペーンを実施する。
併せて、キャリロに関し、Hybrid SLAM機能の量産版モデルの受注を始めることも明らかにした。床面にマーカーを貼らなくてもステレオカメラを活用して安全に走行できるようにし、多くのフォークリフトが行き交ったり、半屋外などでアスファルト路面を走行したりするケースにも対応可能になるのが特徴。
新商品や機能は7月27~29日に同施設で開催する物流業界関係者ら向けのイベントで公開する予定。
(藤原秀行)