日揮HDとコスモ石油、レボインターナショナルが環境負荷低い国産航空燃料「SAF」の製造・供給へ合同会社設立

日揮HDとコスモ石油、レボインターナショナルが環境負荷低い国産航空燃料「SAF」の製造・供給へ合同会社設立

24年度下期~25年度初に、大阪・堺で生産開始予定

日揮ホールディングス(HD)とコスモ石油、廃油の再生を手掛けるレボインターナショナルは11月8日、廃食用油を原料とした環境負荷の低い国産 SAF(Sustainable Aviation Fuel、持続可能な航空燃料)の製造・供給事業を行うため、11月1日付で新会社「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」(サファイア・スカイ・エナジー」を設立したと発表した。

新会社は資本金が1億円で、日揮HDとコスモ石油が48%ずつ、レボインターナショナルが残りの4%を出資している。

3社は国内の廃食用油収集からSAFの製造、輸送・供給に至るまでのサプライチェーン構築に向け、2020年夏から共同で事業化検討を進めてきた。新会社は国内初となる国産SAFの大規模生産に向け、100%廃食用油を原料とした年間約3万klのSAFを国内で供給していくことを目指している。

SAF生産設備は大阪府堺市のコスモ石油堺製油所内で23年夏を目途に着工、24年中に完工し、24年度下期~25年度初での運転開始を予定している。バイオプラスチックの原料となるバイオナフサや、バイオディーゼルも生産される。

本事業は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が採択した助成事業。原料調達をレボインターナショナル、日揮HDの3社が、SAF製造・需要家への販売をコスモエネルギーグループ(コスモ石油とコスモ石油マーケティング)がそれぞれ担い、各社の知見・ノウハウを結集して安全・安定の燃料サプライチェーンを構築していきたい考え。

SAF製造設備に関する設計・調達・建設役務は日揮が担当する。

新会社概要
会社名(出資比率):
合同会社 SAFFAIRE SKY ENERGY(サファイア スカイ エナジー)
(日揮HD48%、コスモ石油48%、レボインターナショナル4%)
本社所在地:
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1
設立日:
2022年11月1日
資本金:
1億円
代表者:
秋鹿 正敬(日揮HD常務執行役員)
事業内容:
国産廃食用油を原料とするSAF、バイオナフサ、バイオディーゼルの製造および販売プラント概要
建設予定地:
大阪府堺市西区築港新町(コスモ石油 堺製油所内)
SAF製造能力:
約3万キロリットル/年
原料:
国産廃食用油
プラント運転開始予定:
2024年度下期~25年度初

(藤原秀行)

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