コロナ下でも持ち直し基調、輸出増など寄与か
帝国データバンク(TDB)が8月4日発表した7月の景気動向調査結果によると、景況感を示す業種別の景気DIは「運輸・倉庫」が36・3で、6月の前回調査から1・8ポイント上昇した。2カ月続けて前月から改善した。
新型コロナウイルスの感染者増加で政府の緊急事態宣言が続くなど、経済活動が抑制された中でも持ち直しの基調が持続した。米国や中国といった海外経済が上向き、輸出が増加していることなどが景況感改善に寄与したようだ。
全業種ベースの景気DIも6月から1・6ポイント上昇し40・7で、2カ月続けて改善した。TDBは全体の先行きに関し「感染拡大防止と経済活性化のバランスの中、回復傾向で推移するとみられる」と展望した。10業界別に見ると、製造など8業界が改善した。
運輸・倉庫業のコメントでは、先行きに対し「コロナの影響が収まれば鬱流は再度活発化していく」(港湾運送)、「軽油価格の高騰が続いており、先行きは不透明」(一般貨物自動車運送)といった声が聞かれた。
調査は7月15~31日にインターネット経由で実施、全国の1万992社が有効回答を寄せた。回答率は45・3%。運輸・倉庫業は513社が調査に参加した。
(藤原秀行)