JADMA調査、10兆円の大台突破
通信販売事業者らの業界団体、日本通信販売協会(JADMA)は8月23日、2020年度の通販市場の売上高が前年度比20・1%増の10兆6300億円に達したとの推計結果を公表した。
新型コロナウイルスの感染拡大で通販の利用が広がったことから、市場動向調査を開始した1982年度以来初めて、20%以上の伸び率を記録した。直近10年の平均成長率は8・7%で、マイナス成長となった98年度の後、99年度から22年続けて増加している。10兆円の大台を突破したのも初めて。
JADMAは「通販市場の傾向として、モール系が堅調であること、商材では家電系や家具、食品系など、在宅時間を充実させる目的の商品が好調であることが挙げられる」と分析している。
調査は今年6~8月に実施。通販市場の売上高は会員情報に加えて、JADMA会員434社(調査時点)を対象に実施した「第39回通信販売企業実態調査」から得た回答の売り上げ部分を先行集計した結果と、各種調査から推計できる有力非会員386社の売り上げを加えて算出した。
推計値は衣料品や雑貨、化粧品、健康食品などの物販が中心で、JADMAは今年11月に詳細なリポート「第39回通信販売企業実態調査報告書」を刊行する予定。
通販市場売上高の推移(JADMA提供)
(藤原秀行)