凸版、プラスチック使わない環境配慮型ICタグを開発

凸版、プラスチック使わない環境配慮型ICタグを開発

100万枚単位で約110キログラムの樹脂使用削減見込む

凸版印刷は10月4日、商品情報を管理できる低価格のUHF帯ICタグ「SMARTICS-U」(スマーティックス・ユー)シリーズの新たなラインアップとして、紙をアンテナ基材に採用した環境配慮型ICタグラベルを開発、10月に発売すると発表した。

FSC認証は継続可能な森林管理を目的とした団体「森林管理協議会(Forest Stewardship Council)」が運営する、「適切な森林管理」を認証する国際的な制度。世界的な潮流として脱プラスチックの動きが強まっているのに対応した。

ICタグのアンテナは、基材上に導電性インキを用いて印刷しているが、基材に紙を用いると通常は通信距離が短く、十分な通信性能が得られない。同社が開発した独自技術を使い、通信性能を維持した紙のアンテナを開発。プラスチックを使用しない環境配慮型ICタグラベルを実現した。

同製品をはじめとしたUHF帯ICタグラベル「SMARTICS-U」および関連サービスの販売により、凸版印刷は2025年度に約30億円の売り上げを目指す。

新商品の概要は以下の通り(凸版印刷プレスリリースより引用、一部編集部で修正)。

環境に配慮した「森林認証紙」を使用
同製品では、FSCの認証を取得した「FSC認証紙」を使用。従来品と比較すると100万枚単位で約110キログラムのプラスチック樹脂の使用を削減。

20%の薄型化を実現
独自設計により、環境配慮型ICタグラベルでは20%薄型化(同社従来品比較)を実現。ICタグラベルを貼り付けた書類などを重ねてもかさばらず、利便性を向上。

貼り替えによる再利用防止を実現
物品などに貼り付けたICタグラベルを剥がそうとすると、ラベルが破壊され、通信不能となるよう設計し、ラベルの再利用による偽造防止を実現。

価格
仕様や数量により異なるものの、紙のアンテナを使用していない、従来のICタグラベルに比較して、約10%増し。

(画像はプレスリリースより引用)

(ロジビズ・オンライン編集部)

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