21年度中に自社出荷の全商品対象、利用頻度に応じて3段階設定
アマゾンジャパンは10月5日、同社主催の大規模イベント「AmazonECサミット」で、ヤマト運輸と連携し、2021年度にアマゾンのインターネット通販へ出品、販売している事業者向けに割安な特別価格で配送を担う「マーケットプレイス配送サービス」の提供を開始すると発表した。
アマゾンは中小の販売事業者へ商品の入出荷や在庫管理などの物流業務を包括的にサポートする「フルフィルメントbyAmazon(FBA)」を展開するなど、ネット通販に出品しやすくなるサポートに注力している。自社での出荷分についても支援を拡充する。
マーケットプレイス配送サービスは販売事業者が自社で出荷する全商品が対象。ヤマトの「宅急便」や「宅急便コンパクト」、「ネコポス」の各配送サービスに関し、販売事業者の利用度合いに応じて3種類の運賃を設定。当該月の前月に500箱以上使った場合が最も安くなるようにすることで、利用を促進している。
同一地域内の配送の場合、料金は「宅急便60サイズ」で前月の利用が500箱以上の場合は税込み436円、250箱以上が454円、250箱未満が537円。「ネコポス」はそれぞれ174円、201円、218円と定めている。
アマゾンジャパンの永妻玲子セラーサービス事業本部長は10月5日、オンラインで会見し、「eコマースのニーズの高まりの中で、出荷作業の人的資源不足が非常に大きな問題になっていると販売事業者の方々からうかがっており、特に中小規模の事業者には何らかの形で配送品質、配送サービスをサポートする手段ないかを考えてきた」と説明。「特に中小規模の販売事業者様には出荷コスト低減分の経済的資源を品ぞろえの拡充などの販売戦略にお役立ていただけるものと期待している」とコメントした。
料金の一例(アマゾンジャパン提供)
(藤原秀行)