オーケー公表、TOB目指す方針をあらためて表明
関西スーパーマーケットが10月29日に開く臨時株主総会にエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング傘下の食品スーパー2社との経営統合に向けた議案を諮ることに関し、米国の議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)とグラスルイスの2社が株主に反対を推奨していることが分かった。
関西スーパーにTOB(株式公開買い付け)を提案しているオーケーが10月15日、公表した。オーケーによれば、ISSとグラスルイスは反対推奨の理由として、経営統合後の具体的な計画やシナジーについて十分な開示がされておらず、企業価値評価が不透明なことなどを列挙している。
オーケーは「考慮に入れるべき有意義な意見」と評価。臨時株主総会で関西スーパー株主として議案に反対票を投じる方針を示し、H2Oリテイリンググループとの経営統合に向けた議案が否決されればTOBを目指す方針をあらためて表明した。
一方、関西スーパーは10月15日、自社ホームページで、H2O傘下のスーパー2社との統合後の事業計画は「合理的に実現可能」との考えをあらためて表明、株主に理解を求めた。オーケーが関西スーパーに対し、経営統合後の事業計画実現が可能かどうかを尋ねる質問状を送付していた。ISSとグラスルイスの件についてはコメントしていない。
(藤原秀行)