7万平方メートル、22年12月末竣工予定
ESRは11月15日、福岡県朝倉市で新たなマルチテナント型物流施設「ESR福岡甘木ディストリビューションセンター(DC)」の地鎮祭を同12日に現地で行ったと発表した。
同社が九州で物流施設開発に乗り出すのは初めて。地上3階建て、延べ床面積は7万724平方メートルを計画。2022年12月27日の竣工を見込んでおり、総投資額は約125億円の予定。
大分自動車道および県道33号線沿いにあり、大分自動車道の甘木ICから約1・7キロメートル(車で約4分)、大分道と九州縦貫自動車道(九州自動車道)、長崎自動車道や国道3号など、九州の東西南北を結ぶ交通結節点で九州の物流の要所となっている鳥栖JCTから約14キロメートル(車で約14分)に位置。九州全域へのアクセスに強みを持つ。
JR博多駅や福岡空港、博多港まで車で40分圏内と陸路・空路・海路の輸送インフラも整っており、食品配送、輸出入貨物、在庫拠点やeコマースまで幅広いニーズに対応できる物流拠点として展開可能。
敷地内と合わせ305台の駐車場を準備。周辺には飲食店、ホームセンターやショッピングセンターが立地し、甘木鉄道・西日本鉄道の甘木駅とJR田主丸駅を結ぶ路線バスの最寄りバス停から徒歩3分。労働力確保に優位性があるとみている。
スロープで2階まで直接アクセス可能で、1階はクロスドックにも対応できるよう建物両面にトラックバースを配置し、2階は天候に左右されることなく入出庫が可能な中央車路式を採用する。トラックバースは1階・2階合わせて大型車は最大86台、4トントラックは最大124台が接車できるようにする。敷地内に大型車の待機スペースを20台確保し、安全性に配慮した効率的な入出庫オペレーションを実現する。
倉庫部分は、1階は作業効率の高い最大約5300坪のワンフロアオペレーションタイプ、2~3階は保管効率の高いメゾネットタイプを想定。各区画に荷物用エレベーター2基と垂直搬送機1基を標準装備し、高い縦搬送能力を備えた設計にする計画。自動化・省人化のためのロボティクス導入や冷蔵冷凍倉庫ニーズ、ハイスペックのシステム導入などを見据え、高圧電力を供給する。
最小賃貸区画は約1500坪、最大8テナントに分割できる設計とする。
「ESR福岡甘木DC」の完成イメージ
広域図と近隣図(いずれもESR提供)
(藤原秀行)