物流など現場の従業員間で通話・情報共有可能なアプリ「バディコム」展開のサイエンスアーツ、東証マザーズ上場

物流など現場の従業員間で通話・情報共有可能なアプリ「バディコム」展開のサイエンスアーツ、東証マザーズ上場

370社が利用、国内潜在市場1500億円見込む

複数の人がスマートフォンなどで会話できる企業向けの通信アプリ「Buddycom(バディコム)」を展開しているサイエンスアーツ(東京都新宿区神楽坂)が11月24日、東京証券取引所マザーズ市場に上場した。

2003年設立。IT領域のコンサルティング事業からスタートし、15年にはスマホで使えるIP無線サービス「Aldio(アルディオ)」を開始。19年に現在のサービス名へ変更した。

アプリは音声に加えて文字や映像、位置情報も利用者間で共有、やり取りできるのが特徴。異なる現場や店舗間で打ち合わせたり、遠隔で作業をサポートしたりすることに使える。

料金は定額制で、鉄道会社や航空会社、総合スーパー、介護施設、工場、商業施設、大規模小売店舗など多様な業種・業態が採用、今年5月末時点で370社が利用しており、物流現場にも採用されている。

サイエンスアーツはバディコムの国内潜在市場規模を約1500億円と想定。上場に伴い調達する資金でバディコムの機能拡充などを進め、大企業に加えて中堅・中小企業の需要を幅広く掘り起こしていきたい考えだ。

21年8月期の単独売上高は3億6500万円、純損益は9500万円の赤字だった。エンジニア採用や営業人員増強などの先行投資の結果、損失計上が続いている。22年8月期は売上高が4億1400万円、純損益は9600万円の赤字を見込む。

(藤原秀行)

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