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売上高物流コスト比率調査、過去20年で最高の5.70%に上昇

売上高物流コスト比率調査、過去20年で最高の5.70%に上昇

JILS調査の20年度実績速報、トラック運賃値上げなど背景

日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は2021年12月24日、21年度の物流コスト調査結果の速報版を公表した。調査結果は原則として20年度の実績値を表している。

回答企業の売上高に占める物流コストの比率は全業種平均で5.70%(有効回答数195社、速報値)となり、前年度調査結果から0.32ポイント上昇した。前年度の実績から上がったのは19年度調査から2年連続で、02年度以降の過去20年間では最も高い割合となった。

JILSは「近年続いている労働力不足などによるトラック運賃の値上げや荷役費の値上げなどが背景にあると考えられる」と指摘。新型コロナウイルスの感染拡大期に重なっているため、コロナ禍の影響についてもさらに分析を進める予定。

20年度調査にも協力し、比較が可能な162社ベースで比べると、0.07ポイントアップし5.61%だった。

21年度調査の物流コスト総額は2兆6653億円に上り、売上高に占める割合は3.31%となった。


売上高物流コスト比率の推移(JILS公表資料より引用)

調査は21年7~12月、荷主企業にアンケート調査票を送付した。全社ベースの売上高物流コスト比率を業種大分類別の平均値で見ると、製造業(134社)は5.66%で20年度調査から0.18ポイントアップ。非製造業(61社)は5.80%で同じく0.64ポイント上昇した。

非製造業のうち卸売業(41社)は5.54%で20年度調査から0.03ポイントとわずかに下がった。小売業(15社)は6.08%で、20年度調査の3.74%から大幅に上がったが、2年連続で答えた同一企業ベースでは小幅上昇にとどまっており、回答企業が入れ替わった影響があるとみられる。

値上げ要請「あり」は66.9%、前年度からは減少

物流事業者からの値上げ要請の有無については、回答した169社のうち「あり」としたのが66.9%(113社)で、「なし」の33.1%(56社)を大きく上回ったが、20年度の83.0%からは減少した。

値上げを要請されたコストの種類を尋ねたところ(複数回答可)、「輸送費」が89社で「あり」と答えた企業の8割弱になったが、20年度からは社数、割合のいずれも縮小した。「荷役費」は約5割の54社、「保管費」は42社、「包装費」は20社、「物流管理費」は10社だった。

JILSは「輸送費の値上げ要請についてはやや勢いが落ち着いた感があるが、荷役費や保管費については昨年と同水準で値上げ要請が続いている」と解説した。

値上げ要請を受けた113社のうち、要請に応じたのは86.7%(98社)で、応じなかったと説明したのはわずか3.5%(4社)にとどまった。無回答は9.7%(11社)。ただ、要請に応じた企業の割合は、20年度の95.8%から下がった。

値上げに応じたコストの種類(複数回答可)は「輸送費」が80社で、応じた企業全体の8割を占めた。「荷役費」は45社、「保管費」は36社、「包装費」は15社、「物流管理費」は8社となった。

調査結果の確定値は22年4月に公表する予定。

(藤原秀行)

速報版のダウンロードはコチラから(JILSウェブサイト)

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