東京・新木場のセンターに配備、運行管理などの効果検証
アスクルと日野自動車は1月19日、日野が開発した小型BEV(バッテリーを使った電気自動車)トラック「日野デュトロZ(ズィー)EV」を活用し、電動車の最適稼働マネジメントに関する実証実験を行うと発表した。
日野と関西電力が合弁で設立した、トラックやバスのEV導入支援を手掛けるCUBE-LINX(キューブリンクス)も参加。EC商品配送の際、車両の使い勝手を検証するほか、配送現場での効率的な車両の運行管理、最適な充電管理とエネルギー利用量最適化の効果を確認する。
実証実験は同日から5月末まで、東京都江東区新木場の「アスクル新木場物流センター」に日野デュトロZ EV2台や充電器などを配備して行う。実証実験で得られた知見はEVの開発・改良、導入・運用時の課題解決に活用し、EV普及を後押しして環境負荷軽減への貢献を図る。
アスクルは2017年、事業運営に必要な電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする国際的な運動「RE100」と、事業活動で使う自動車などを100%ゼロエミッションにすることを目指す「EV100」に加盟。現在は21台のEVを配送車両として採用、ECに欠かせない配送業務でBEV車両を順次取り入れている。
日野は17年発表の「日野環境チャレンジ2050」で環境負荷ゼロに挑む方針を明示。21年4月には中間目標の「日野環境マイルストーン2030」を設定、車両のライフサイクルにおけるCO2削減によるカーボンニュートラル実現への取り組みを加速している。
両社の知見やノウハウを組み合わせ、ラストワンマイル配送へのEV活用を推し進めたい考え。
日野はヤマト運輸とも、EVを宅配に投入する実証実験を首都圏のヤマト拠点で展開している。
実証実験に用いるBEV(両社プレスリリースより引用)
(藤原秀行)