日立物流が調査結果公表、現在は通常の状態と判断
※タイトル中の「鎮火1週間後に」を「鎮火直後に」へ訂正いたします。ご迷惑をお掛けしたことを深くおわび申し上げます。
日立物流は1月21日、大阪市の舞洲エリアにある日立物流西日本の倉庫で昨年11月29日に起きた火災に関し、長期間にわたって大量の煙などが発生したのを受け、周辺地域の環境調査結果を公表した。
調査は経済産業省所管の独立行政法人製品評価技術基盤機構認定の検査機関、東京テクニカル・サービスに依頼。その結果、「大気の環境は通常の状態へ戻っている」との見方を明らかにした。
昨年12月4日の鎮火後、翌日の12月5日に建物周辺2カ所で空気を採取、調べたところ、有害大気汚染物質のうち、1カ所でベンゼンが環境基準値を超えていた。今年1月6日に追加調査を行った結果、基準値内に低下していた。
同社はベンゼンの一般環境中の発生源は自動車のため、「舞洲営業所周辺には消火活動や警備のための車両が非常に多く停車しており、車両の排気ガスの影響を受けた可能性がある」と推定した。
ただ、日立物流は「火災の延焼中は調査ができなかった」と説明しており、火災の最中に倉庫近辺の状態がどうだったかについては具体的なデータは不明。
また、火災発生前日の昨年11月28日から鎮火後の12月11日まで、倉庫に最も近い場所にある環境省の大気汚染物質広域監視システムの測定局4カ所の常時測定データを解析。NO2(二酸化窒素)とSPM(浮遊粒子状物質)はともに環境基準値内だった。4カ所は倉庫から直線距離で4.9~6.5キロメートル離れている。
激しく燃える倉庫(大阪市ホームページより引用)
(藤原秀行)