OKI・鎌上新CEO、物流の人手不足や効率化の課題解決に意欲

OKI・鎌上新CEO、物流の人手不足や効率化の課題解決に意欲

森次期社長「サプライチェーンの改善に貢献」

沖電気工業(OKI)は2月2日、森孝廣執行役員(57)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。鎌上信也社長(62)は代表権のある会長に就任し、新たに設ける最高経営責任者(CEO)を兼務する。

森氏は最高執行責任者(COO)を兼ねた上で、6月下旬開催予定の定時株主総会と取締役会を経て、代表取締役にも就く予定。取締役ではない執行役員が経営トップになるのは同社で初めて。

森氏はプリンター部門の担当が長く、事業成長の手腕が評価された。新型コロナウイルスの感染拡大下で経営環境が厳しい中、鎌上氏と連携し、革新的な技術の開発などに注力する。

同社が2月2日にオンラインで開催した記者会見で、鎌上氏は「社会のインフラの課題を解決していくことが大きなテーマであり存在意義だと思っている。物流も重要なテーマの1つ。人手不足や効率化を進めないといけない中で、われわれの持っているセンシングを含めたデータ処理で課題を解決していきたい」と強調。顧客とPoC(概念実証)も進めており、将来は課題解決のソリューションを提供していきたいとの意向を示した。

森氏は「私自身が勉強しなければいけない領域。交通インフラという意味ではいろいろなことを既にやっている。間接的にソリューションしていくことで、結果的にサプライチェーンの改善に貢献していけると思っている」と述べた。

OKIはAIを活用したトラックの配送計画自動作成などのソリューション開発に注力している。


オンライン会見に臨む鎌上氏(左)と森氏(会見画面をキャプチャー)

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事