GLPは補修額4億円程度を想定、人的被害なし
福島県沖を震源とする強い地震を受け、東北地方で物流施設を保有、運用しているJリート投資法人の資産運用会社は被害状況の確認に追われた。各社の発表を見ると、現状では深刻な被害は確認されていない。
GLP投資法人は東北地方で7物件を保有。GLPジャパン・アドバイザーズによれば、地震による人的被害はなかったという。想定補修額はトータルで4億円程度を見込んでいるが、投資法人が7物件を取得した価格合計の約0.05%相当にとどまっており、「現時点で運用状況に重大な影響はない」と明言している。
大和ハウスリート投資法人も東北地方に物流施設7物件を保有。大和ハウス・アセットマネジメントによれば、3月17日の午後5時現在、「人的被害および運用状況に重大な影響を及ぼす被害などは報告されていない」という。
日本ロジスティクスファンド投資法人は仙台市に物流施設を1件保有している。三井物産ロジスティクス・パートナーズは「現時点において、本地震による特段の物的損害が発生していないことを確認している」と強調している。
産業ファンド投資法人は東北地方に物流施設を4件保有している。三菱商事・ユービーエス・リアルティは「一部の物件においてエレベーターの一時停止や荷崩れなどの軽微な被害が報告されているが、現在のところ人的被害や運用状況に重要な影響を及ぼす被害は確認されていない」と報告。ただ、軽微な被害があった物件に東北地方の物流施設を含んでいるかどうかは明言していない。
(藤原秀行)