ヤマトホールディングス(HD)は5月12日、コーポレートベンチャーファンド(CVC)「KURONEKO Innovation Fund(クロネコイノベーションファンド)」を通じ、自律移動ロボット向けに、周囲の障害物認識などに用いるレーダーのSLAM技術を提供する英国のスタートアップSLAMcoreに出資したと発表した。具体的な金額は開示していない。
物流への応用など想定
SLAMcoreの技術は他社と比べロバスト性(環境変化にまどわされない性能の頑強性、堅牢性)が高く、自動で作成した地図の中で自己の位置を推定する精度も優れているため、自律ロボットの正確かつ効率的な移動を可能にする。
また、多様な機器への汎用性も備えており、家電用ロボットから産業用ロボットまで、幅広く導入できるのが強み。仮想世界と現実世界を正確にマッピングする必要のあるVR/ARのヘッドセット開発にも応用されているという。
CVCはSLAMcoreが持つ優れたSLAM技術の事業性・将来性を評価し、出資を決めた。最先端のSLAM技術の知見を得て、物流現場でも必要とされている多様な自律ロボットへの応用など、新たな価値提供に役立てていきたい考えだ。
SLAMcoreの概要
設立:2016年2月
本社所在地:London, U.K.
代表者:Owen Nicholson
事業内容:自律ロボット向けのSLAMソフトウェアの開発・販売
WEBサイト:https://www.slamcore.com/
(藤原秀行)※写真はヤマトHD提供