新たに14万㎡の新棟建設、ECで先進的な入荷・受注・出荷可能に
著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイグループで半導体・電子部品商社の米マウザー・エレクトロニクスは8月18日、本社・物流センターの拡張のため、テキサス州ダラス・フォートワースの南に位置する物流センターで、広さ41万6000平方フィート(約3万8000平方メートル)、3階建てを補強する大規模工事を開始したと発表した。
大幅な拡張により、今後10年間のさらなるビジネスニーズに対応していくのが狙い。
(マウザー・エレクトロニクス提供)
今回新たに78エーカーの広大な敷地に、1200を超えるメーカー、100万種類以上のSKU数による膨大な在庫が収納可能となる床面積およそ150万平方フィート(約14万平方メートル)の巨大な物流センターを建設する。3つの中2階のフロアを設け、高度なオートメーションで制御され、既存の物流センターとはスカイブリッジで接続。今回の拡張により、マウザーはeコマース業界において最も先進的な入荷・受注・出荷機能を持つ企業としての地位を築くことができると見込む。
マウザーは今春、世界最多の垂直リフトモジュール(VLM)120台を導入した。VLMは部品保管の棚と巨大な縦型ファイリングキャビネットを備え、自動エレベーターで従業員のいる作業場へ部品を簡単に届けることが可能。VLMは作業効率と床面積のスペース効率を向上させ、従業員の移動時間を45%以上短縮できるという。
さらに、マウザーの物流センターには、大規模VML設備に加え、複数のUltipackおよびI-Pack機(1分間に最大14件の注文を処理できる、出荷品のシーリングおよびラベリングのための高度な自動化システム)、OPEX Perfect PickシステムやAutoStoreシステムも導入している。先進自動化システムの導入は、主に効率性、生産性、正確さ、スピードの向上を目的としていおり、同時により持続可能なオペレーションと顧客満足の向上にも貢献する方針。
(藤原秀行)