【現地取材・動画】ソフトバンクロボティクス、物流自動化事業を本格的に開始

【現地取材・動画】ソフトバンクロボティクス、物流自動化事業を本格的に開始

千葉・市川に最新技術紹介の専門拠点オープンへ、自動倉庫など紹介

ソフトバンクグループで人型ロボット「ペッパー」などを手掛けるソフトバンクロボティクス(SBL)は9月12日、新たに物流自動化事業を本格的に開始すると発表した。

千葉県市川市でESRが開発した物流施設「ESR市川ディストリビューションセンター(DC)」内に、物流業務の自動化・省力化に貢献する最新のロボットやマテハン設備などを紹介する広さ約1000平方メートルの専用拠点「SoftBank Robotics Logistics Innovation Lab(ソフトバンクロボティクス・ロジスティクス・イノベーション・ラボ)」を開設。9月13日にオープンする。

SBLはこれまでに、ペッパーのほか、清掃や食事の搬送など向けのロボットを展開している。人手不足の深刻化や生産性向上が長年課題となっている物流業界向けは今後需要が見込めると判断。様々なロボットメーカーなどと連携しながら業務自動化のソリューションを確立、課題解決を後押ししたい考え。

ラボで独自のソリューションを荷主企業や物流事業者に提案、効果を体験してもらうとともに、ロボットやマテハン設備の効果検証なども図る。


ラボ


ラボが入る「ESR市川DC」

SBLは9月12日、同拠点をメディアに公開した。現地で記者会見したSBLの坂田大常務執行役員兼CPO(最高プロダクト責任者)は「当社は日本を含め11カ国に拠点を持ち、500以上のパートナー企業と連携している。全世界70カ国以上でわれわれのロボットが動き、累計の稼働数は3万5000を超えた」と成果を強調。

清掃や食事配膳などのロボット展開を通じて蓄積してきた顧客とのコミュニケーションなどのノウハウを生かし、「物流の領域もいずれは(ペッパーの)ヒューマノイドや清掃・外食に匹敵し、もしくはそれ以外の規模になるようにしていきたい」と目標を語った。


会見したソフトバンクロボティクスの坂田氏

同拠点は、ソフトバンクグループが出資しているAutoStore(オートストア)の自動倉庫システムのほか、日本で初めてとなるドイツのPicavi(ピカビ)製スマートグラスや中国のXYZロボティクス製荷積み・荷下ろしロボットなども展示。それぞれのロボットやマテハン設備などを組み合わせ、最適な作業を実現できるソリューションを構築・提案していく予定。

同拠点はこのほか、アイオイ・システムやアスタリスク、アルテック、サイエンスアーツ、souco、東芝テック、トーシン物流機器、日本スキャンディット、日本製紙ユニテック、Hacobu、プラスオートメーション、MagicalMove、MeeTruck、ラピュタロボティクス、Ranpak(ランパック)、YEデジタルなどの製品やサービスを紹介している。


オートストアの自動倉庫システム


指示などが見えるスマートグラス


ウエアラブルのスキャナー


オートストアの自動倉庫システムとプラスオートメーションが扱うソーティングロボット「t-sort」を組み合わせ、出荷・仕分け作業を効率化するデモを公開


中国のXYZロボティクス製荷積み・荷下ろしロボット


様々な製品や技術を細かく公開

(藤原秀行)

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