アリックスパートナーズ消費者調査、節約意識強まりと指摘
米コンサルティング大手のアリックスパートナーズは11月4日、中国最大のインターネット通販セール「独身の日」(11月11日)に関する2022年の消費者調査レポートを公表した。
調査は中国全土の消費者約2000人を対象に実施。今年で5回目となる。
2022年は調査に協力した消費者の約6割が昨年より支出を増やす予定と答え、依然旺盛な消費が見込まれる一方、14%が支出を減らす予定と回答しており、昨年より購買に慎重な動きが出ていることが明らかになった。
その理由として、「経済・将来への不安」(47%)、「より持続可能で節約志向な消費行動への意識」(35%)、「所得の低下」(33%)が挙げられており、新型コロナウイルスの感染拡大が中国国民の消費マインドに影を落としていることをうかがわせた。
購入予定トップ2の商品は日用必需品と洋服・靴で、それぞれ48%、44%の消費者がこれらの商品に昨年よりも支出を増やすと認めた。また、39%の消費者はラグジュアリー製品の購入の予定が全くないとの選択肢をチョイスした。
さらに、約4割の消費者は、適切な製品情報を得られた商品のみ購入すると説明しており、昨年までに比べて購入商品をより厳しく選定する傾向が見られる。また、34%が購入前に本当に必要かどうかを再確認し、必要な場合にのみ購入すると答えた。
アリックスパートナーズは「割引を考慮しても『支払う価値のある商品』と認識できるかが重要な意思決定要素となっている」と指摘。「総じて、独身の日の消費支出は今年も堅調に推移すると想定される一方、節約意識や無駄な購買への選球眼が強まっていることが伺える」との見方を示した。
(藤原秀行)