代金の不当な減額や支払い遅延など禁止徹底
経済産業省は11月25日、西村康稔経済産業大臣と山本和史公正取引委員会委員長の連名で、関係事業者団体約1600団体に対し、下請取引の適正化について文書で要請したと発表した。
ロシアのウクライナ侵攻や急激な円安などの影響で、エネルギー価格や原材料費が昨年以上に高騰しており、状況が長期化する中、総じて外的要因の影響を受けやすい立場にある中小企業・小規模事業者の経営に大きな影響が出ている。
さらに、これから年末にかけて資金需要が高まる中、下請事業者の資金繰りが一層厳しさを増すことが懸念されるため、下請事業者の資金繰りに支障を来すことがないよう、下請取引の適正化を推進するため、各関係事業者団体に対し、下請代金支払いなどの適正化、適正な価格転嫁の実現に向けた取り組みを求めた。
具体的には、法令に則り、下請代金の支払い期日を定める義務や遅延利息の支払い義務などを順守するとともに、法律で禁じられている下請け代金の不当な減額や支払い遅延などを行わないよう、会員企業に徹底を求めることを要請している。
(藤原秀行)