日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」が大阪~別府間で就航

日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」が大阪~別府間で就航

環境負荷低減とモーダルシフト実現、「カジュアルクルーズ」提供も

商船三井は1月16日、同社が保有し、グループのフェリーさんふらわあが運航する日本初のLNG(液化天然ガス)燃料フェリー2隻のうち1番船「さんふらわあ くれない」が1月13日に就航したと発表した。

既存船「さんふらわあ あいぼり」の代替として、大阪南港さんふらわあターミナル(大阪府)と別府国際観光港(大分県)を結ぶ大阪~別府航路に投入した。


「さんふらわあ くれない」

新型船は既存船に比べて、貨物輸送と旅客輸送の両面で輸送力と利便性が向上。貨物輸送はトラックの積載台数を大幅に増やし、ドライバーズルームを拡充したことでドライバーの皆様に快適な空間を提供できると見込む。

浴場の面積を2倍にし、レストランの席数を1.5倍に拡大。3層吹き抜けのアトリウムをはじめとしたゆとりある開放的なパブリックスペースを設置するなど、「カジュアルクルーズコンセプト」をさらに拡充した。


内装

新型船は国内フェリー初となるLNGと重油それぞれを燃料として使用できる高性能DualFuel エンジンを搭載し、環境に配慮した仕様を採用。LNG燃料を使用することでCO2を約25%、硫黄酸化物(SOx)を100%、窒素酸化物(NOx)を約85%それぞれ排出削減できると見込んでいる。

商船三井グループは2021年6月に策定した「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」で2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目標に掲げ、クリーン代替燃料の導入推進の一環として国内外でLNG燃料導入を推進している。

フェリー事業ではLNG燃料フェリーを、今回のものを含めて4隻発注済み。フェリーさんふらわあ運航の1番船と2番船「さんふらわあ むらさき」に続き、最新鋭のLNG燃料フェリー2隻を建造し、商船三井フェリーが運航する大洗~苫小牧航路で既存船の代替として2025年に就航する予定。

(藤原秀行)※写真などはいずれも商船三井グループ提供

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