雑誌発想拠点刷新、機能強化へ
出版取次大手のトーハンは1月16日、埼玉県内の三芳町と川口市の計2カ所で新たな物流拠点を開設すると発表した。
中期経営計画「REBORN」で新本社の建築と跡地の収益化を図ると同時に、物流機能の品質改善と業界全体の流通効率化を盛り込んでおり、実現に向け既に埼玉で和光センターの新設、日本出版販売との雑誌返品協業化、大日本印刷との協業による埼玉の「桶川SRC」(桶川書籍流通センター)構築などを推進してきた。
物流ネットワーク整備の第2ステージとして、主たる役割を終えた旧来の拠点「東京ロジスティックスセンター」(埼玉県加須市)の売却を決定。残存していた倉庫機能を新たな拠点に移管させるとともに、経年劣化が進んでいた雑誌の発送拠点「西台雑誌センター」(東京都板橋区)と「戸田センター」(埼玉県戸田市)の2拠点を廃止して西台社用地の収益化を図ると同時に、新たな雑誌発送拠点を開設する。
新センターの基本概要
① 「トーハン三芳センター」
所 在 地:埼玉県入間郡三芳町大字藤久保1124-1
延床面積:3,374坪(2階建)
稼働予定:2023年7月
主要業務:採用品業務、マルチメディア商品の在庫管理 など
② 「トーハン川口センター」(仮称)
所 在 地:埼玉県川口市(設計検討中のため、住所・面積は未定)
稼働予定:2024年12月
主要業務:雑誌(週刊誌を含む)発送業務 など
このうち「三芳センター」は、基本概要に定めた取次事業での使用に加え、トーハングループの㈱トーハンロジテックスが進めている3PL事業の物流拠点としても活用。グループの物流事業全体の高付加価値化を進める。
「川口センター」(仮称)は、西台・戸田に代わる新たな雑誌発送拠点としてスタート。雑誌流通量の推移を踏まえ、書籍や雑貨など様々なパッケージ型商材にも対応できるフレキシブルな物流拠点として構築する。
新センターの立地は凸版印刷の川口工場と隣接しているため、雑誌製造・流通の効率化に向けた連携について2社間で検討をスタートしているという。
●トーハン三芳センター 所在地・写真
●トーハン川口センター(仮称) 建設予定地
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用