ゼロエミッション車の開発・導入動向やCO2削減に効果的な輸送形態が対象
物流業界のDX支援を手掛けるascend(アセンド)は1月24日、日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)」の実現に向け、国土交通省が定めた6つの重点プロジェクトのうち、「自動車の電動化に対応した交通・物流・インフラシステムの構築」と「デジタルとグリーンによる持続可能な交通・物流サービスの展開」に関わる調査事業者として採択されたと発表した。
各産業部門別CO2排出量のうち、運輸部門のCO2排出量が国内全体の2割超を占める中、自動車からの排出量がその約9割に上るため、自動車運送事業のグリーン化や脱炭素物流の推進が国の重点施策として掲げられ、交通・運輸などを所管する国交省は「国土交通グリーンチャレンジ」を設定し、以下の6つの重点プロジェクトを策定。このうち(3)と(4)に関連する課題解決として、同社が調査業務を受託した。
(1)省エネ・再エネ拡大等につながるスマートで強靱なくらしとまちづくり
(2)グリーンインフラを活用した自然共生地域づくり
(3)自動車の電動化に対応した交通・物流・インフラシステムの構築
(4)デジタルとグリーンによる持続可能な交通・物流サービスの展開
(5)港湾・海事分野におけるカーボンニュートラルの実現、グリーン化の推進
(6)インフラのライフサイクル全体でのカーボンニュートラル、循環型社会の実現
同社はカーボンニュートラルに向け、ゼロエミッション車の普及がポイントの一つと捉え、技術開発と国内導入に関する動向調査を担当。加えて、「中継輸送」や「共同輸配送」といった輸送効率化を念頭に置いた、CO2削減に効果的な物流サービスの輸送形態についての調査とCO2削減量の明確化にも取り組む。
併せて、調査結果を物流業界に普及・啓発していくための提案も実施する。
(藤原秀行)※写真はascend提供