空港施設とマーキュリアインベストメントが組成の航空機投資対象ファンド、初の機材買い付け完了

空港施設とマーキュリアインベストメントが組成の航空機投資対象ファンド、初の機材買い付け完了

エアバスA320 ceo、欧州大手へ長期リース

国内主要空港の関連施設賃貸などを手掛ける空港施設(AFC)とマーキュリアホールディングス(MHD)傘下のマーキュリアインベストメント(MIC)は2月10日、共同で組成した航空機を投資対象とするファンド「マッハワン」が1機目の航空機買い付けを完了したと発表した。

今回取得した機体はエアバス「A320 ceo」で、欧州の航空機製造大手エアバスが開発した初のナローボディ機。A320ceoファミリーには、基本型の「A320」、A320 を大型化した「A321」、A320を小型化した「A319」があり、主な用途は短・中距離向け商業旅客機。

エアバスの発表によれば、2022年12月末時点で、世界各国の航空会社約250社が約4300機のA320ceoを運航しており、ナローボディ機の中で最も多く運航されている機体の1つ。今回取得した機体は、既に欧州の大手航空会社に長期リースされており、安定的なキャッシュフローの創出が見込まれるという。

世界経済の拡大に伴い、国境を超えた移動が当たり前の時代を迎えている中、旅客需要は今後も伸び続けていくと見込まれている。新規の航空機需要も増加していくことが予想されている。

さらに、現在運航している航空機の更新需要もあるため、より多くの航空機が今後も市場に投入されていく見通し。しかし、航空会社が全ての航空機を自社保有として取得するのは財務面で負担が重いことや、急激な外部環境変化へ柔軟に対応する必要があることから、2022年時点で航空機のリース比率は約50%に達している。

両社は今後もこのようなリース機への依存は継続していくとの見方を示している。


(プレスリリースより引用)

MICは2017年にマッハワンの前身となる航空機ファンドを組成し、現在も運用中。この航空機ファンドは新型コロナウイルスによる全世界的な航空機産業への予期せぬ影響を経験しており、困難な状況に対処する一方で投資を継続することによって航空機投資事業におけるノウハウを蓄積してきた。

マッハワンはこれまでの経験を踏まえて、MIC の戦略パートナーとなっているAirborne Capital(エアボーンキャピタル)とタッグを組み、安定したリターンを狙った機材選別やリース先航空会社のクレジットを重視した投資を実行していく構え。

ACLはグローバルで約60機の航空機を管理するほか、航空機関連アドバイザリーサービスなどで多くの実績を重ねている。

(藤原秀行)

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