OECD、23年の世界経済成長率予測を2.6%と0.4ポイント上方修正

OECD、23年の世界経済成長率予測を2.6%と0.4ポイント上方修正

中国のゼロコロナ政策解除など評価、下振れリスク大きいとの見解も

OECD(経済開発協力機構)は3月17日、世界経済見通しの最新版を公表した。

物価変動の影響を除いた2023年の世界の実質成長率は前年比2.6%で、昨年11月時点の旧来予想から0.4ポイント引き上げた。

ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギーコストの上昇などが響き、22年の3.3%からは減速するものの、中国のゼロコロナ政策解除による経済活動再開のほか、エネルギーや食糧の価格上昇のペースが落ち着いてくることなどを前提に、やや持ち直すとみている。

ただ、ウクライナ侵攻に終わりが見えないことなどから、引き続き経済成長が下振れするリスクは大きいとの見解を示しており、OCEDは各国政府にインフレ抑制のための金利引き上げなどの対応を呼び掛けている。

24年の世界経済成長率は2.9%とさらに上向く見込み。

主要国・地域別の23年成長率予測を見ると、米国が1.5%で、旧来予想から1.0ポイント引き上げた。ユーロ圏17カ国(欧州)も0.8%と、0.3ポイント上方修正した。金融政策の引き締めが続く中でも雇用が堅調なことなどを評価した。

中国は5.3%で、ゼロコロナ政策を解除して経済活動が復活したことから0.7ポイント上方修正した。

一方、日本は前回調査時点から0.4ポイント引き下げ、1.4%に修正した。

(藤原秀行)

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