パナソニックコネクトが新たな「群制御」技術公開
パナソニックコネクトは、AMR（自律型搬送ロボット）を最大100台、一括管理できる新たな「群制御システム」の技術を開発した。
AMRが同一の現場内で走行中に接触せず、効率的に稼働できるようシステムが自動で判断、走行ルートを割り出し、生産性を最大化する。相互に通信してデータをやり取りすることができれば異なるメーカーのAMRでも対応できるのが大きな特徴だ。
東京都江東区有明の東京ビッグサイトで5月31日～6月2日の間、開催された「JISSO PROTEC 2023 第24回 実装プロセステクノロジー展」に参考出展した。
これまでに、同一メーカーのAMRで多数の台数を一括して管理できる群制御の技術は、ロボットメーカーなどが開発してきたが、異なるメーカーでも対応できる群制御の技術は珍しいという。パナソニックコネクトは現場でメーカーごとにそれぞれAMR管理システムを置く必要がなくなるため、AMR導入のハードルを下げる効果もあると見込んでいる。
実装プロセステクノロジー展では、パナソニックコネクトの新たな多目的AMRも参考出展でお披露目した。最大500kgの荷物を秒速1ｍで搬送する。展示スペースでは群制御システムを活用し、多目的AMR2台と連携できているオムロン製のAMR1台が、狭小なスペースでもぶつからず、順序良く荷物を運んでいく動きをデモンストレーションした。
パナソニックコネクトは、まず電子部品の生産ラインで群制御システムを実用化し、他の製造業の領域にも広げていきたい考え。オムロン以外のAMRメーカーにも連携を呼び掛けていくことを想定しており、将来は物流の現場でも群制御システムが活躍することが期待されそうだ。
パナソニックコネクトとオムロンのAMRが秩序立って同じスペース内を移動している
（藤原秀行）
