健康経営推進の一環、ビッグデータ活用したAI予測による従業員への保健指導も開始
日本郵政は6月13日、健康経営を推進するため「日本郵政グループ禁煙宣言」を制定したと発表した。
宣言は日本郵政と日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の主要事業会社3社のトップが連名で、従業員の禁煙を促進するための施策を推進すると公約。
「日本郵政グループの喫煙率は、国の調査結果と比べて非常に高くなっていることから、禁煙意識の醸成や禁煙にチャレンジする社員へのサポートなど各種禁煙施策に取り組み、社員一人ひとりが能力を存分に発揮し活き活きと働くことができる職場環境づくりを推進する」と明言している。
日本郵政によると、本社を含む一部事業所で毎月22日を「禁煙デー」に設定し、社内喫煙所を閉鎖。さらに、一部の事業場は「始業から2時間の禁煙」など独自の施策を展開しているという。
日本郵政は併せて、ビッグデータを活用したAI予測による従業員への保健指導を本格的に実施することも公表した。
グループの健康経営KPI(重要業績評価指標)の1つに掲げている「ハイリスク者(緊急または早急に医療機関の受診が必要な人)の割合1%以下」の達成を目指し、2022年度の健康診断結果で血圧や血糖の判定結果が「医療上の措置や精密検査を必要とする」に該当した社員のうち、次回(2023 年度)の健康診断で「ハイリスク者」に該当する可能性が高い社員をAIで予測。医療機関への早期受診を促すリーフレットを配付し注意喚起した。
日本郵政は早期に医療機関を受診し、適切な治療を開始することで、ハイリスク者となることを未然に予防することができるとAI予測の実効性を解説している。
昨年5月にAI予測を活かした保健指導の試行を開始、一定程度の効果を得られたと判断し、本格的に始めることにした。
(藤原秀行)