自動化に注力、「2024年問題」対応図る
北陸地方を地盤にドラッグストアを運営するゲンキーは7月18日、富山県小矢部市で新たな物流拠点「ゲンキー富山小矢部RPDC」を7月21日に開設すると発表した。
RPDCはリージョナル・プロセス・ディストリビューションセンターの略で、ゲンキーの物流・食品加工の主要拠点を指す。 2019年に稼働を開始した岐阜県安八町の「ゲンキー岐阜安八RPDC」に次いで2カ所目。
北陸、飛騨・高山エリアの物流網を強化し、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」への対応を図る。業務効率化のため、トラックバース予約システムや在庫ロケーション連動式垂直・水平搬送システムを採用する。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 富山県小矢部市芹川5466番 |
敷地面積 | 7,867坪 |
構造規模 | 鉄骨造3階建て |
建築面積 | 4,090坪 |
延べ床面積 | 11,488坪 |
建物高さ | 24m |
建物の幅(南北 / 東西) | 93m/145m |
建築会社 | 三越建設工業株式会社 |
稼働開始日 | 物流センター(ドライ):2023年7月21日 物流センター(チルド):2023年8月21日 プロセスセンター:2023年9月21日 |
センターの外観(プレスリリースより引用)
【ゲンキー富山小矢部RPDC 物流センターの概要】
1.目的
北陸、飛騨・高山エリアの物流網を強化することで、2024年問題・物流危機を克服し、物流コスト削減と物流品質を向上させ、スピーディーに商品を届ける。
2.特徴
①2拠点目となるRPDCとして、ロジスティクス機能(DC、ドライTC、チルドTC)を集約
②物流センターの自前化によるノウハウ蓄積で、将来の1万店舗体制に向けた布石
③2024年問題への対策。IT活用(バース予約システム)と自動化(在庫ロケーション連動式垂直・水平搬送システム)
【ゲンキー富山小矢部RPDC プロセスセンターの概要】
1.目的
1拠点目の岐阜安八PCに加え、新たな食品製造ラインを拡充することで、今まで以上にゲンキーの顧客に安くて美味しい商品を提供する。
2.特徴
①温度管理レベルの向上(鮮度向上)設備と、新規カテゴリーの自前化
②精肉加工場の低温管理を強化し、より鮮度の高い精肉の提供
3.新たな製造機械
①炊飯機械の刷新:単釜式炊飯器でむらなく炊き上げ、よりふっくらしたご飯に
②サンドイッチの製造開始、10種類以上のラインナップで展開予定
③連続フライヤー機械:現状機器よりも、製造効率が1.5倍に向上
④直巻きおにぎり機械:「海苔なしおにぎり」の新規開発
⑤しゃぶしゃぶ肉用スライサー導入による精肉種類拡充 ほか
(藤原秀行)