BTSに加えマルチ型でも設備導入
日本GLPの帖佐義之社長は4月3日、埼玉県新座市でこのほど完成したBTS型物流施設「GLP新座」内で記者会見し、冷凍・冷蔵倉庫への対応の拡充に強い意欲を示した。同施設は第一倉庫冷蔵が菓子や加工食品などの定温・常温倉庫として活用する予定。
帖佐社長はこれまでに10数社へ冷凍・冷蔵倉庫を提供していると振り返った上で「今まではどちらかというと既にわれわれが持っている物流施設の中でお客さまからご要望があった場合に対応することが多く、(GLP新座のように)一から造るケースはあまり積極的な展開をしていなかった」と説明。
インターネットで生鮮品を販売するネットスーパーの登場など食品をめぐる流通の在り方が大きく変化しているのを受け、「そうしたニーズへ積極的に取り組んでいくのも(物流施設開発事業者としての)使命だと思っているし、われわれにとってビジネスチャンスでもある」との認識を示した。
さらに、「BTS型でなくても(マルチテナント型の施設で)冷凍・冷蔵施設に対する需要があるとわれわれも調査して感じているので、場合によってはマルチ型施設の一部を冷凍・冷蔵対応にし、テナント企業が入れ替わっても汎用性のある施設として使い続けられるようにすることにも取り組んでいきたい」と強調した。
会見に同席した第一倉庫冷蔵の有田治男会長は、首都圏で冷凍・冷蔵物流を強化している事業戦略を考慮し「今後機会があればフローズンの設備も使っていきたい」と述べ、今後も日本GLPの物流施設を利用する可能性に言及した。
記者会見後に握手する帖佐氏(右)と有田氏
(藤原秀行)