神原汽船と、温室効果ガスの大幅低減図る
商船三井は9月20日、傘下の商船三井ドライバルクが9月11日に神原汽船(広島県福山市)と同社が発注・保有するメタノール二元燃料新造ばら積み船の定期用船契約で基本合意したと発表した。本船は2027年に竣工予定。
本船が主に使用する燃料は、回収したCO2と再生可能エネルギーを利用して製造した水素を合成して生成するeメタノールやバイオガス由来のバイオメタノールを想定。非化石原料由来のメタノールを活用することで、重油を燃料とする在来型同型船と比較し、温室効果ガス排出量を大幅に低減できると見込む。
本船は様々な航路を想定して、必要な航続距離を確保できるメタノールタンク容量を設定しながら、カーゴスペースも最大限活用できる仕様を採用する予定。主な投入先航路として、北米東岸から欧州・英国向け、太平洋域内のバイオマス燃料輸送や南米東岸・米国ガルフ積み欧州・極東向けの穀物輸送などを想定している。
メタノール二元燃料新造ばら積み船のイメージ図
商船三井グループと神原汽船は業界に先駆けメタノール二元燃料ばら積み船を導入し、安全な保有・管理・運航を実現することで脱炭素化の実現に向けた社会全体の取り組みを加速させていきたい考え。
(藤原秀行)※いずれも商船三井提供