物流拠点や商業施設などの運搬省人化を後押し
AI開発を手掛けるGlobal Walkersとロボット開発のDoogは10月12日、動画像認識AI技術を活用した高度な移動ロボットシステムの開発・普及に向け、業務提携したと発表した。
Global Walkersは人検出や人流計測、物体検出、文字認識などの動画像認識AIの開発を進めるとともに、自社が提供するAI教師データ作成サービス「Annotation-One(アノテーションワン)」を活用することで顧客のニーズに合わせて、自社開発AIをカスタマイズし、警備ロボットや図面認識ソリューションなどを実用化してきた。近年ではDX化やオートメーション化、省人化といった顧客要求に応えるため、ロボット開発に用いるオープンソースソフトウェアROS(Robot Operating System)と動画像認識AIを組み合わせた技術開発を強化している。
Doogは協働運搬ロボット「サウザー」、不整地向け協働運搬ロボット「メカロン」の開発、製造、販売を担っている。サウザーシリーズは運用の簡単さやカスタマイズ性が高く評価され、製造現場、物流倉庫、鉄道・航空整備場や工事現場、建設現場など様々なフィールドで活用されている。高性能のLiDAR(レーザセンサー)による障害物検知・衝突回避の能力を有しているため、一般の人が行き交う空港、ホテル、図書館、介護施設といったフィールドでも活用できる汎用的な移動ロボットを実現している。
手動操縦機能に加え、LiDARを用いた自動追従機能、ライントレース機能(ハイウェイ機能)、メモリトレース機能を装備。外部コンピューターで制御できるインターフェースを有し、周辺機器やシステムのカスタマイズが可能で顧客ニーズに合わせたソリューションを構築することが可能。
提携により、両社の技術や製品、ノウハウを融合し、Global Walkersが豊富なシステム開発の経験により培った動画像認識AIと、国内外において豊富な導入実績を持つDoogが保有する機動力に優れた協働運搬ロボットを連携させ、物流拠点や商業施設での資材の運搬や点検などにおける省人化、オートメーション化、DX化をはじめとした法人向けソリューションの実用化、普及を図る。
<Global Walkersの動画像認識AI>
例)動画像認識AI
<Doogの協働運搬ロボット>
協働運搬ロボット
(藤原秀行)※いずれも両社提供