脱炭素促進に期待、投資の採算性など見極め
コスモエネルギーホールディングスと東洋エンジニアリングは10月23日、触媒を生かし、製油所などから排出されるCO2から船舶燃料や化学品原料に用いるメタノールを直接合成する取り組みを開始すると発表した。同日付で共同検討に関する合意書を締結した。
東洋エンジは水素と製油所や工場から分離・回収したCO2からメタノールを直接合成できる(g-Methanol)ライセンス技術を保有している。CO2を直接原料として使用できるため、複数のプロセスを経由することなく、効率的にメタノールを製造できると見込んでいる。
CO2から変換されたメタノールは、重要な基礎化学原料として化学製品や燃料(船舶用燃料、e-fuel)などに展開可能なため、脱炭素に向けたCCU(Carbon dioxide Capture and Utilization、CO2再利用)として注目されている。
両社は今回の共同検討を通じて、コスモエネルギーグループの製油所などから発生するCO2由来のサステナブル製品生産を目指し、CO2削減効果や投資の採算性などを見極める方針。
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用