同社初、「飛脚宅配便」は平均7%を想定
佐川急便は10月27日、「飛脚宅配便(飛脚クール便含む)」「飛脚特定信書便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の個人向け基本運賃を2024年4月1日に値上げすると発表した。
引き上げるのは今年に続いて2年連続で、同社としては初めてとみられる。燃料費や人件費などのコスト上昇に歯止めが掛からず、人手不足を受けた労働環境の改善を図る必要があることからも、引き上げに踏み切る。将来の自動化・省人化のための投資原資を確保する狙いもある。
法人向けに関しては個別に運賃交渉しており、今後も運賃の最適化へ交渉を継続するとみられる。
引き上げは飛脚宅配便が平均で7%程度、飛脚特定信書便が5%程度、飛脚クール便付加料金(対象は140サイズ=30㎏のみ)が220円の値上げ、国際宅配便は6%程度となる。
関東から関西の場合、飛脚宅配便は最小で主力の60サイズが970円から1040円、80サイズが1280円から1340円など、各サイズで値上げする(税込み)。
23年は佐川とヤマト運輸、日本郵便の宅配大手3社がそろって個人向け基本運賃の値上げに踏み切った。物流現場の人手不足は依然厳しい状況が続いており、他の2社が24年についても追随するかどうかが焦点となる。
(藤原秀行)