シンガポールのスタートアップと共同開発、海技者の業務負荷軽減図る
飯野海運は10月30日、シンガポールのテクノロジー・スタートアップGreywing(グレイウィング)との協働プロジェクトで同社が開発したAIによる配乗計画作成プログラム「Crew Matrix Planning(CMP)」を導入したと発表した。
飯野海運はDX推進の一環として、昨年後半から船員配乗計画作成プロセスの自動化に着手。スタートアップとの連携強化へ昨年起用した、米国シリコンバレーに本拠地を置く世界最大のアクセラレーターPlug and Play(プラグ・アンド・プレイ)の協力を得ながら、世界中の候補会社から選定を重ねた結果、Greywingを選定した。
自社が備える配乗計画作成のノウハウとGreywingの最先端ソフトウェア・プログラミングの専門性を組み合わせ、構想から約9カ月でプログラム完成にこぎ着けた。
配乗計画策定のルーティーン業務を自動化し、船舶管理部門の海技者の業務負担を軽減するとともに、海技者の持つ専門性をより経済的付加価値の高いプロジェクトや脱炭素化など社会的課題の解決に再配分していきたい考え。
(参考)現時点での同プログラムの主な機能
1. 船員データベースと連動し、自動かつリアルタイムで計画作成
2. 今後18カ月の交代計画作成
3. 製品の特徴
⚫ 船員プロフィール表示(船別での乗船経験、職位での年数等)
⚫ 船員交代の概要、船別・船員別の配乗計画の表示
⚫ 石油メジャー及び傭船者別の要求を満たした配乗計画の作成
⚫ 石油メジャーの要求満足状況の表示
⚫ 手動で配乗計画を修正可能、等
4. 直感的に操作できるユーザーフレンドリーなインターフェース
(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)