フーシ派の攻撃続発受け、喜望峰経由に変更など対応
邦船大手3社が出資しているコンテナ船運航大手のオーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)は12月19日、アジアと欧州や北米の間で運航している船舶に関し、紅海とスエズ運河を経由するルートの航海を当面の間、停止する方針を発表した。
紅海ではパレスチナ自治区ガザでイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以降、イスラエルと敵対するイエメンの親イラン反政府武装組織フーシ派によるとみられる商船への攻撃が続発しており、船員の安全を最優先することにした。
紅海を経由して欧州や北米東岸とアジアを結ぶルートについては、アフリカ大陸南端の喜望峰経由で航行するか、航行自体を一時ストップして対応する。
国内外の海運大手も相次ぎ、紅海を通るルートを回避する方針を表明している。喜望峰経由となれば輸送のリードタイムが伸び、燃料費も余計にかかるため、今後は運賃の上昇や荷物の配送遅れなど海運領域に影響が広まる可能性が高まっている。
(藤原秀行)