OEM供給予定のダイハツが認証不正で工場ストップ、生産・出荷再開のめど立たず
トヨタ自動車とスズキが、2023年度中の市場投入を目指していた軽商用バンのEV(電気自動車)の発売を延期する方向で調整していることが分かった。
両社とダイハツ工業が共同で開発を進めており、ダイハツがトヨタとスズキにOEM(相手先ブランドによる生産)で供給、3社がそれぞれ発売する予定だった。開発には主要自動車メーカーが共同出資しているCJPTも加わっている。
しかし、昨年12月にダイハツが車両の安全性に関する認証を取得する際の試験などで不正を働いていたことが判明。国土交通省が同社へ立ち入り検査を実施。ダイハツは国内の全工場で稼働をストップしている。
生産と出荷の再開にめどが立たないため、いったん軽商用EVについても発売時期を見直すことにした。ラストワンマイル配送領域の脱炭素化にも影響が出る可能性がある。
昨年5月に公表した軽商用バンEVのプロトタイプ。左からスズキ、ダイハツ、トヨタの仕様(3社提供)
(藤原秀行)