海上と航空組み合わせ、日本からリードタイム22日想定
セイノーロジックスは1月12日、パナマとスエズの2大運河が水位低下や社会情勢悪化の影響で混雑が続いているのを受け、日本発欧州向け航路に関し、カナダを経由する新たな代替ルートを構築したと発表した。
両運河を避けて喜望峰ルートなどに迂回する動きが広がり、欧州向けの貨物到着で遅延が発生、今後も改善の時期が明確に見えないのに対応する。
同社が長年運営してきたカナダ向け混載サービスを活用。カナダのバンクーバー港まで海上混載便(毎週)で輸送した後、バンクーバー空港から欧州の主要空港まで航空便(毎日)で輸送する「SEA&AIR」サービスを展開する。
輸送のリードタイムは日本出港から欧州空港着まで22日を予定。カナダの代理店ネットワークを生かし、欧州まで確実に届ける。
同社は荷受けが可能な貨物サイズとして、LD7パレット(L318cm、W244cm、 H163cm・航空便規格)に収まるサイズまでが目安と説明している。
今後については「世界情勢や運河の状況を考慮しながら、お客様の欧州向け輸送を支援してまいります」と説明。カナダ経由以外にも、状況に応じてシンガポール経由のSEA&AIRを利用できるようにしている。
(藤原秀行)